前回の感想はコチラ。
今回も前回に引き続き、スグルとアリステラの論戦。
アリステラはキン肉星の王位継承制度についても熟知しているようで、超人の神が決定権を有するそのシステムについての疑問をスグルに投げかけます。
言葉に詰まるスグル。
そのシステムを当然のものとして受け入れてきたスグルには、それに疑いを持つことにすら至らなかった様子。
超人の神が介するようなシステムでなければ王位争奪戦も起きることはなかったわけで、スグルに対しこの部分から神の存在意義について切り込んでくるところは流石。
アリステラは自分の問いかけに、スグルが言葉を詰まらせるのは織り込み済みだったのでしょう。
事前に打ち合わせでもしていたかのように、スグルを味方に引き入れようと勧誘開始。
アリステラはイチイチ台詞回しや動きが芝居がかっているというか、大げさというか。
一族をまとめ上げるのにはカリスマ性や政治力のみならず、演技力や演出力も必要だったんでしょうか。
スグルと共に超人の神を排除し、自らが神になるのだという何とも安っぽい主張を展開するアリステラさん。
あー。なんかアレだな中ボスが言いそうな主張だな。
説得力に欠ける上に単純に負けフラグにしか聞こえない。
二人が手を組めば神の時代を終わらせることが出来る?本気で言ってんのか!?
向こうは邪悪神も含めて105神も1億パワーの存在がいるんですが……。
フェニックスの一戦をみれば一対一でならどうにかなるんでしょうけど、人海戦術取られたり、仮に一対一の超人レスリングに持ち込めたとしても単純に連戦になったら負けると思うんですが。
こいつ本当にその辺の可能性考えてるのかな?まだ奥の手があるってんならいいんですが……。
徐々に明かされたその強さとは裏腹に、話を重ねるにつれアリステラの小者っぽさが増してきてこっちが不安になります。
こいつ、やっぱり今シリーズの中ボス枠で終わってしまう器のキャラなんでしょうか。
個人的にはデザインや設定的には好きなキャラなんで、どうかもうひと化けして欲しいところ。
当然っちゃ当然ですが、アリステラの主張はスグルには響かず。
スグルがアリステラの考えを否定した根拠は邪悪な念に囚われている点。
神に成り代わるという、デスノの夜神月的な厨二思想の切り口ではスグルに共感を得ることが出来ないのはまあそうだろうなって感じ。
スグルはオメガの星を救うことに関しては協力を惜しまない姿勢ですし、アリステラは本気でスグルを勧誘したいんならパイレートマンのようにその事を主軸に交渉を進めるべき。嘘も方便。
アリステラとスグルの論戦は平行線。
次にスポットが当たったのはオメガ・ケンタウリの六鎗客でありながらスグルと和解することのできたパイレートマン。
「星を救う」「ザ・マンを倒す」「神の世を終わらせる」という3つのオメガの悲願。
この中の星を救うことを最優先に考えていたパイレートマンは、オメガ救済計画の根本的な欠陥について語り始めます。
それは火事場のクソ力の性質を誤認していたこと。
火事場のクソ力とは単純なパワーにあらず。
わかりあうという心のあり方そのもの。
心のあり方こそが力の源ってことか。
それを聞いたアリステラの反応がまあ辛辣。
まあアリステラのこのリアクションも正直理解できる。
アリステラからしたら、ちょっと見ないうちにわけわからん思想に染まっちゃった旧友を見る心境だろうからね。
パイレートマンとアリステラも平行線。
曲がりなりにもオメガの友情パワーを発動したアリステラの言い分も傍から見ればその通りなのですが、スグルの火事場のクソ力を身をもって体験したパイレートマンにとってはそうではない様子。
「本物の火事場のクソ力の威力は…そんなもんじゃない」とバッサリ。
アリステラのあのパワーよりもスグルのクソ力は上なのか。
このパイレートマンの憐れみを帯びた視線がなんともアレだな。
仲間からの否定の声がどれほど響いたのか。
パイレートマンの言葉を振り払うように、リングを切り裂いてディクシアの用意した超人墓場への隠し通路を露わにするアリステラさん。
ワープゾーンを指さしてナンダカンダ喚いてる様がなんとも小者くさいから止めて。
その最中……
ブォンブォンという不穏すぎる音を立てる隠し通路に視線を落としたアリステラさん。
その視線の先には……
ゲェーッ!超人だァ~ッ!
う、腕組みをした黒塗りの超人が、競り上がってくるぞぉーっ!
マジで!?なにこの演出、想像の遥か上すぎる……。
後ろ向きで競りあがって来るんじゃねーよ!エレベーターかよ!
普通に飛んで上がって来いよ!
そんな不気味すぎる斬新すぎる新しすぎる奇怪すぎる登場の仕方を披露した超人をアリステラはザ・マン本人、もしくはその手下と予想します。
まあ超人墓場直通の通路なんでそう考えるのが妥当なわけですが……。
ゲェーッ!キン肉マンソルジャー!
マジで何なのこの登場シーンは!?
なんでこの通路からせりあがってきたんだよお前!?
大体コイツの正体は誰だよ?
超人墓場行きの通路から出てきたってことはピークア・ブーかネプチューンマンのコスプレ説もワンチャンあるか?
40周年っていう連載の大きな節目を考慮すればアタルが本命なんだけど。
やっぱり個人的にはソルジャーマン推しですが。
まとめ
小者感を劇的に加速させるアリステラさんの未来に一抹の不安を覚えたところに、怒涛の新展開を予感させるソルジャーの登場を被せそれをフッ飛ばしたというのが今回の感想。
次回284話は本日発売のプレイボーイに掲載という事で、明日中には感想を書こうかと思っています。
……二日連続はけっこうキツイけどな( ゚Д゚)
コメント
アリステラの王になるのに許可が必要なのはおかしいは私も前から思ってました。ゆでたまご先生は今シリーズに上手く絡めてきましたね。
アリステラの革命にスグルは付き合う理由が無いので断るのは当然ですね。パイレートマンが自分の事を考えてくれたから信じるというのも良かったです。
パイレートマンがそんなもんと言ってるからアリステラのクソ力は2段階でしょうね。3段階になるには、敵を救う為に戦わないといけないのが難しいですね。
今回はキン肉マン目当ての人も買うのでプレイボーイの売り上げ上がりそうですね。続きをプレイボーイで見れるようにしたのは上手いと思いました。
olapさん
ゆで先生は旧シリーズの不明な点を新シリーズでうまい具合に料理してくれますよね。旧シリーズからのファンの気持ちを掴むのが上手いと思います。
スグルは信念や信条が明確というか、キャラとしてスジが通っているのでブレが少なく出てくると安心感がありますね。コイツならこう動くだろうっていう部分の温度差が無いところが好きです。
今週のプレイボーイはキン肉マン好きにはホントに読み応えがあるので、ぜひ多くの人に読んでほしいと思っています。