「超人凶器」ソルジャーマン。
運命の子供たち!!の巻(ジャンプコミックス24巻収録)より登場。
他の運命の王子達と異なり、唯一試合が描かれることはなかった不遇の男。
そんな彼の活躍を追ってみようと思います。
目次
キン肉マンソルジャー誕生の瞬間
まずはキン肉マンソルジャー(ソルジャーマン)の誕生をおさらいです。
とある星で傭兵として戦いに明け暮れているソルジャーマン。
突然そこに現れ、有無も言わさず背中から両腕を突っ込む残虐の神。
撃たれた直後で他にやりようが無かったのかもしれませんが、残虐の神の横暴さを感じさせるシーンです。
急に「この残虐の神が力を貸すぜ!!」とか言われても訳が分かりませんし、ふつう困りますよ。
むしろ残虐の神の陰謀に体を貸してやる側ですよソルジャーマンは。
見ず知らずの残虐の神に急に体に入り込まれたキン肉マンソルジャー(ソルジャーマン)。
常人なら大いに取り乱すような目に合されたってのに、このようになぜか最初っから標的をキン肉マンに定めるなど物分かりが非常によろしいです。
残虐の神が体に入った瞬間に記憶や知識が共有されたのかもしれないですが、もっと疑ってかかってもいいと思いますよ、ソルジャーマンさん。
ちなみにフェニックス、ゼブラ、ビッグボディは神に乗り移られた直後のセリフが無く、どんな反応を示したのかは不明です。
ぬすっとジョージことキン肉マンマリポーサは乗り気ではありますが、ソルジャーマンとは異なり僅かに説明を受けていますし、「オレがキン肉星の大王候補だって?」と少しばかり疑問を持っているようにも見受けられます。
ソルジャーマンが乗り移られた時の妙にあっさりした反応を見る感じだと、この時点で既に数合わせ要員として作られた捨てキャラだったと思わずにはいられません。
即位戴冠式
キン肉星新大王即位戴冠式では邪悪五神が用意した王位継承者候補ということで、他の候補者同様、雷と共に落ちてくるという派手な登場をします。
ひとりだけ猫背でね。
KINマークを披露するポーズは普通に決まっていますね。
あの有名な「ゲ―ッ象の超人……」のシーンではチームメンバーを携えるフェニックスに疑問を投げかける役回り。
ここでイチャモンをつけていれば王位争奪戦は個人戦になっていたかもしれません。
もっともだれも反対しないところをみると、最初っから邪悪五神達の間で口裏を合わせていたのかもしれませんが。
王位争奪戦が団体戦によって行われることはこの場で急に決まったことでしたが、ソルジャーを除く候補者たちはすぐにその場でメンバーを呼び寄せていきます。
やはり王位争奪戦を団体戦で行うことはスグル以外の面々で既に決めていたことのようですね。
しかし、ソルジャーだけはチームメンバーをすぐに集めようとはしません。
ここだけ見れば
このシーンのための伏線にも見えますが、この時点でのキン肉マンソルジャーはアタルではなくソルジャーマンですので、それはありえません。
ソルジャーマンの言う「アッとおどろくようなメンバー」、見てみたいですね。
この時点ではフェニックスチームとの対戦が決まっていたわけではないので、ウールマンら4人とは別の超人を用意してきた可能性も考えられますから。
対戦相手を決める例のジュウタンのシーンでは上手くシード権を獲得。
仮にここでフェニックスと当たっていれば、アタルが狙ったのはおそらくビッグボディということになります。
どっちに転んでもソルジャーマンもストロングマンも不遇ですよこれ。
リングの中でやられるか外でやられるかの違いでしかありませんから。
体格的にビッグボディとアタルが入れ替わるのは少し無理があるので、アタルにとってもこの結果は良かったのではないでしょうか。
邪悪友情パワー全開
マリポーサチーム中堅・ミキサー大帝がキン肉マンの火事場のクソ力を分解するのを手助けするために運命の五王子が集結。
キン肉マンソルジャー(ソルジャーマン)もその力を貸しました。
邪悪五神総動員とか何度見てもスグルが気の毒になる酷いシーンです。
クソ力の封印には成功し、キン肉マンソルジャー(ソルジャーマン)はこの通りご満悦の高笑い。
「だれが王位を手に入れようと文句なしだぜ」このセリフだけ切り取って見ると正統派ライバルキャラっぽいですね。
このコマのフェニックスの「我ら邪悪の神五人の決戦にもどるとするか」というセリフから、このシーンの五王子は邪悪五神がその姿を借りたもので王子本人たちではないという可能性もあると思います。
どちらにしろ、ソルジャーマンがアタルにやられた後だとすれば、それについて残虐の神からなんの説明もないのは不自然であり、彼はこの時点で無事であると考えるべきだと思います。
フェニックスチームVSビッグボディチーム決着後
※ここのソルジャーは話の流れ的にはいかにもアタルっぽいですし、ゆで先生も明らかにソルジャーマンでなくアタルとして書いていますが、上記の邪悪友情パワーのシーン直後(※経っていたとしても1、2時間程度)であることを考慮し、入れ替わる時間的余裕はないと判断。当ブログではこのソルジャーをアタルでなくソルジャーマンとして扱います。
マンモスマンによる怒涛の快進撃、そしてキン肉族三大奥義のひとつマッスル・リベンジャーを炸裂させ、ビッグボディに完勝するキン肉マンスーパーフェニックス。
キン肉マンソルジャー(ソルジャーマン)は自身の対戦相手の偵察のため、この試合を観戦していました。
この一方的すぎる試合を見ても一切の動揺を見せず、「オレの敵ではない」と自信満々のご様子。
ここでも即位戴冠式で見せたやり取りを繰り返します。
闘いに合わせてメンバーを決めるというソルジャーマンの方針(※間違ってもアタルの方針じゃありません)。
最強のパワー超人マンモスマン、三大奥義の使い手フェニックス、その他まだ見ぬ強豪3人を倒せると踏んで集めたメンバー、それが彼らなのです。
ウールマン、ブルドーザーマン、ザ・ゴッド・シャーク、ヘビー・メタルこの4人です。
アタルにソルジャーマン共々まとめて倒された雑魚超人面々ですが、彼らはあくまでフェニックスチームとの対戦に合わせて集められたメンツです。
アタルと戦うのは想定外の事態。
きっと想定通りフェニックスチームと戦えていれば、熱戦を繰り広げていたに違いないのです(すっとぼけ)。
キン肉マンソルジャー(ソルジャーマン)はこの後ベルリンなどではなく、ウールマン達を連れて富士山頂へ強化合宿へと向かったのです。
富士山頂での稽古
チームメイトと仲良く野稽古していたところにアタルからの襲撃を受け、ナパームストレッチでまとめてウギャアされ、マスクをはぎ取られてしまいました(ヒデェ)。
姫路超人病院
フェニックスチームVSソルジャーチーム当日、「テレビ超人ニュース」というド直球なタイトルの番組で語られるニュース、そこにソルジャーマンら5人の姿がありました。
それは、彼らが試合前日に富士山頂の万年雪で倒れているのを発見(真冬の富士山頂で一体だれが発見したのかは不明。私は意識を取り戻した残虐の神説を押します。)、救助されたという報道でした。
ソルジャーマン以外の4人は病院へたどり着く前にお亡くなりになったそうですよ、ねぇアタル兄さん。
ソルジャーマン自身もその日の夕方、アタルがフェニックスをナパームストレッチに捉えたところで絶叫し、お亡くなりに。
なんともコメントし難い、ひどい最期です。
ちなみに、なぜか病院でのこのシーンは試合と同時に中継されており(テレビ超人ニュースとは別)、上記の絶叫シーンもきっとお茶の間に流れたことでしょう。倫理的にどうなんだ!?
超人血盟軍結成秘話
直接の登場はないですが、アタルから「どうみても王子の器ではない」と断言されました。
このセリフから「ソルジャーマンの実力はビッグボディ未満説」がファンの間でささやかれ始めたのは記憶に新しいですよね。
ちなみに、時系列的にまだ生きています。
まとめ
こうしてみると、ソルジャーマンってば結構出番があるんですよ。
戴冠式の時点でもかなりキャラが立っていますし。
なんだかんだ言って、病院のシーンでも独白を含めればですが台詞は多く、確実にビッグボディより喋っています。
そんなソルジャーマンがファンの間でろくに印象に残ってないのは、出番はおろかキャラとしてもアタルに食われてしまったから、でしょうか。
惜しいキャラですし、残虐超人の掘り下げにも使えそうなんでどうにか新シリーズに出てくれませんかね?
オマケ
ジャンプコミックス28巻収録のオマケページより。
アタルはファンと触れ合う時間的余裕はほとんどなかったと思うので、これはソルジャーマンである可能性の方が高いんじゃないですかね。