連載再開から2回目、相変わらず怒濤の展開が続くハンターハンター。
クセの強い王子達の思惑が渦巻く継承戦の行方はどうなっていくんでしょうか?
今回も私が気になった部分を中心に、物語の根幹に関わりそうなポイントについて触れていこうと思います。
寄生型念獣の厄介な特徴とは
今回の冒頭でビルによって、寄生型念獣の厄介な特徴が語られました。
それによれば、
・寄生型は主に誰かの残留思念が宿主に付き、宿主のオーラを借りて具現化する
・上記のせいで、宿主の性格や感情の動きが寄生側に影響を及ぼす
・「誰か」と「宿主」の思いが交錯して育つ故、ややこしく行動が読めない
といいます。
王子達の守護霊獣の場合、この「誰か」というのが、壺中卵の儀で使われた壺を具現化した初代の王なんでしょうか。
そうであるならば、蠱毒に発想を得たという点から考えて、争わせて強い者のみを残すという思いが宿っていると考えられるので、骨肉の争いは必然でしょう。
前回、ハルケンブルグが辞退を宣言した時のナスビ王のこの表情は、辞退しようとしても争いは避けられない事を知っていたようにも見えますね。
ツェリードニヒに共闘を持ちかけるツベッパ
第5王子ツベッパはハルケンブルグが不参加である以上、継承戦は実質上位5人の争いになると言います。
そして上の3人は醜悪すぎる故、粛清すべきであると。
ここで気になったのが共闘そのものについてよりも、共闘相手としてツェリードニヒを誘ったこと。(表面上の事かもしれませんが)ツェリードニヒに対する評価が他の王子に比べ低くない、という点です。
350話ではハルケンブルグがフェイスボックスで「王子の中で唯一認めるのはツェリードニヒだけ」との記載をしたとあります。
読者側からすれば最も醜悪に書かれているのはツェリードニヒですが、少なくともツベッパやハルケンブルグの視点では必ずしもそうではない(あるいは表面上そう振る舞う必要がある)という部分が物語の鍵になるかもしれません。
守護霊獣の本能(ルール)
ナスビ王から守護霊獣の持つ本能(ルール)について言及がありました。
それは、
霊獣は霊獣を攻撃しない
霊獣が憑いた人間も攻撃しない
というもの。
政治、軍事の計略には間接的行程こそが重要であるから、こういったルールがあるのだそう。
このシーンで最後に出てくる「20万の贄」という言葉は乗船している全ての人間が継承戦のための生贄であるという事なんでしょうが、今までヤられた護衛の規模から考えるに継承戦はこれからこそが本番ということなんでしょうね。冨樫面倒くさくなってやめそうだけど。
第1王子〜第8王子の守護霊獣
前回のハルケンブルグ、モモゼに続き、今回の話で第1〜8王子の守護霊獣が公開されました。
第8王子サレサレは複数の口と目を持った肉塊のような霊獣。
第7王子ルズールスはオケラのような霊獣。
第6王子タイソンはイモリのような霊獣(とそれを生み出す何か)。
第5王子ツベッパは戦車っぽいカエルのような霊獣。
第4王子ツェリードニヒは女性と馬のキメラのような霊獣。
第3王子チョウライは太陽を模した紋章のような霊獣。
第2王子カミーラはドレスをまとったイソギンチャクのような霊獣。
そして第1王子ベンジャミンはムキムキの足と昆虫のような腕、異形の顔を持った守護霊獣。
それぞれ個性的でクセの強いデザインがイイ感じです。
チョウライの霊獣はどんな動きをするのか全く予想がつかず、今後が楽しみです。
ツェリードニヒの護衛・テータについて
テータは348話でツェリードニヒと直接電話でやり取りをしており、護衛の中では最もツェリードニヒと近い間柄であると考えられます。
そんな彼女だからこそツェリードニヒの危険性を心底理解しているようで、念を修得させるべきではないと決意していました。
話の流れ的に、ツェリードニヒが念を習得しない可能性は低いと考えられます。
では、どういった形でテータが念についての情報を漏らすのでしょうか。
私はやはりツェリードニヒの守護霊獣の能力が鍵なのではないかと考えています。
共闘を提案してきたツベッパからの線もありそうですが、この守護霊獣の今回のラストでテータを値踏みするような仕草を見せていたのがポイントです。
この守護霊獣の口のにあるもう一つ中の顔はパイロのようにも見えますが、ツェリードニヒがコレクションの一つに過ぎないパイロのことを守護霊獣の姿の一部に宿すほど強く認識しているとは思えないのですが、どうでしょうか?
仮にそうであるとすればその理由が非常に気になりますね。