6月26日発売の週間少年ジャンプ30号から待望の連載再開となったハンターハンター。
相変わらずの緻密な構成で読む者を飽きさせない展開となっていますね。
そんな361話から気になった点をピックアップしていこうと思います。
サイールド、カートン、ビルについて
ワブル王子の護衛の中にはパリストンを経由して任務についていた3人の協専と思われるハンターがいました。
それがコチラの面子。
サイールド
念獣に取り付かれてしまい、同僚であるカートンの他護衛2名を手にかける。
いかつい外見とは裏腹に、未知の念獣の問いに応えてしまうウッカリさん。
後に語られるその念能力から諜報活動のために雇われていたと考えるのが妥当ですが、継承戦について知らされていない事から、継承戦とは別の用途のために雇われていたのではと考えられます。
「ヒマだったから……頼まれたから……!!」
カートン
驚き役のままサイールドの凶刃に討たれる。
他の護衛2名と違い、五体自由な状態な上に念能力者でありながらサイールドにやられたことを考えると、実戦向きではない。
ビルの発言によれば、具現化系能力者で、5人乗りの船か車に変身できるとのこと。
ジョイント型で他人のオーラが必要ということから、ゾルディック家の執事ツボネの大和撫子七変化(ライダーズハイ)と類似した能力だったことが分かります。
ビルの言う継承戦からの離脱の方法の1つを担っていました。
ビル
念獣の出現時に真っ先に気づいて声を上げた人。
サイールドの能力をクラピカに問われた際には「本人の了解を得ずに……」と躊躇ったり、オーラを吸い出して絶状態しようとした際にはその身を案じるなど、ハンターとは思えない常識人。
巻き込まれ型の一般人テンプレみたいな反応が微笑ましい。
銃でサイールドの足を止めようとしていたことから、彼も実戦向きの能力者ではない可能性が高いでしょう。
ビルについては今のところその所有する能力は不明ながら、二人の能力やその動向を考慮すると、彼も支援型の能力者と考えるのが妥当。
パリストンが彼らの配属に関係していることから、ワブル王子の護衛にはあえて戦える者を用意しなかったのでしょうか。
奪う人差し指の鎖(スチールチェーン)について
長年の間謎だったクラピカの人差し指の能力がようやく判明しました。
その能力は
・一時的に対象の念能力を借り受ける
・オーラを吸い続ければ「絶」状態に出来る
・その能力を一度使うと、借りた相手に能力が返還される
というもの。
これひとつでも十分汎用性が高く、強力な能力に見えますが、これ以外の4指の能力に絶対時間まで備わっていると考えると今のクラピカは少しばかり強すぎるような気すらしますね。
かつてヒソカがカストロに言っていた「メモリの無駄使い」とはなんだったのか。
また、修行時代の回想でのイズナビとの会話では、いわゆる「旅団共闘説」を裏付けるかのような発言が見られます。
こういった間接的なストーリーの補完(かもしれない)はハンターの魅力のひとつといっても良いんじゃないでしょうか?
裏窓(リトルアイ)について
クラピカが上記の「奪う人差し指の鎖」でサイールドから借り受けた能力。
詳細は
実際の小動物をボール型の念で捕まえそれを操る能力。
操れるのは最大でハムスターぐらいの小さな生き物。
その生き物が見聞きしている情報を入手できる。
というもの。
わざわざ「ハムスター」ぐらいといという例えが気になりますし、使ってくれといわんばかりにハムスターを持込んでいる王子がいましたよね。
持ち込んでいるのが、第14王子ワブル王子と序列が近い(表向き序列はないことになってはいますが)第13王子マラヤームというのもポイントでしょうか。
この子の母親セヴァンチが唯一コンタクトを取れる他の王妃がワブル王子の母であるオイトですので、この線から同じセヴァレンチの子供であるモモゼまで繋がる可能性もありでしょうね。
第12王子モモゼについて
モモゼ王子の念獣がおヒマのネズミだったことが判明しました。
ネズミということで、ハムスターを持ち込んでいたマラヤームの念獣かと予想していたのですが大ハズレでした。
ちなみにこのモモゼ王子、顔に似合わず内心では自分自身こそが王の器であると考えている自信家だったようで、母であるセヴァンチ、弟のマラヤームを蔑視する描写がされていました。
彼女も一筋縄ではいかないタイプのようで、この先どう継承戦に絡んでくるのか興味深いです。
第9王子ハルケンブルグについて
ハルケンブルグ王子はナスビ王に対し継承戦を辞退することを告げます。
王は「好きにするといい」と発言しますが、その真意は読み取れません。
出来るものならやってみろというニュアンスの発言なのか、それとも去るものは追わずという意味なのか。
どちらにせよ、ハルケンブルグの念獣とナスビ王の表情を見る限りこのままフェードアウトということはなさそうです。